はじめに
こんにちは、QAチームのもときです。以前、参入後のQAチームの取り組みについて、以下の記事で紹介させていただきました。
https://tech.emotion-tech.co.jp/entry/two-years-passed-enter-qa-team
この記事内で紹介できなかったことがいくつかあり、その中から今回はバグ分析について紹介したいと思います。
QAチームは日々、自社サービスに対してのQA活動やテストを実施しております。自社サービスは、2週間ごとのスプリントで開発タスクを決め、開発→テスト→リリース→振り返り という流れで対応しています。テストで検出した不具合はバグレポートとして起票しています。弊社ではバグはJiraで管理しています。タスクの管理のためにJiraは活用できているのですが、「何か他に活用できないかな?」と考え始めました。仮説になってしまいますが、例えばバグの検出数、修正状況などから、プロダクトの現在の品質の把握に活用できないかと考え、バグ分析を実施することにしました。
バグ分析を始める前に
以下の2点を心に留めてからバグ分析のタスクに入りました。
- QAエンジニアとして分析結果に基づき、チームが「現在、特に注力すべき課題(今フォーカスすること)」を明確にし、共通認識を持つ。
- バグ分析を通じて、チーム全体として「改善されている点(よくなっていること)」を可視化し、共有する。その上でさらによくなることを考えてもらう。
バグ分析と言っても色々な切り口から分析が可能で、
- バグの優先度と修正状況
- コンポーネントごとにバグの検出、修正状況
- バグの検出フェーズ
などなど、何を分析したいかによって異なってきます。幾つかの切り口で分析し、チーム内に共有したのですが、そのうちの2個の切り口について紹介させていただきます。
修正状況を切り口にバグ分析
まずはバグの修正状況という切り口で分析を始めました。バグと言っても優先度が高いバグもあれば、低いバグもあります。お客様への影響を考えると、優先度の高いバグから修正対応をしていくのが理想です。そこでJiraチケットの優先度と修正状況を分析しQAチームとしての見解を出しました。
縦軸にバグ修正数、横軸に機能名を列挙し、バグの優先度を色分けして修正されたバグの数をグラフ化しています。
併せて未修正のバグの数を以下のようにグラフ化しました。
分析結果から優先度の高いバグから対応されていたことが分かりました。また、バグの起票時期、修正時期などをもう少し深掘りしてみると優先度の高いバグは、2週間ごとのスプリント内で修正、リリースまでできていることも分かりました。良い点が見えてきたのもありますが、同時に課題も見えてきました。優先度が低いチケットが残り続けていることが分かりました。こちらに関しては、QAチームで棚卸しをしました。各UIの刷新だったり、現在では再現しないバグもあり、全てのチケットの再現確認を実施し、優先度の見直しを行いました。
機能ごとの修正状況を切り口にバグ分析
次に機能ごとでのバグの状況を分析してみました。「機能ごとで偏りがあるのか?」という切り口で毎月の機能ごとのバグの検出数や修正数を分析してみました。以下のようなグラフを見せながら、共有しました。縦軸にバグ修正数、横軸に修正した月、機能を色分けしてグラフ化しています。
QAチームで分析した結果、機能ごとで大きな偏りが無いことが分かりました。開発時期によって各機能の注力状況が異なり、バグの検出状況、修正状況が異なるのも分かり、それぞれの機能の注力している時期に集中的にバグの検出、修正が実施されていました。
今後
今回、ご紹介した切り口のバグ分析はこれで終わりではありません。引き続き定期的に状況を確認し、その時のプロダクトの品質を伝えていく必要があります。また、切り口を増やせるように、バグチケットに記載する情報を増やすことも考えています。
最後に
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