EmotionTechテックブログ

株式会社エモーションテックのProduct Teamのメンバーが、日々の取り組みや技術的なことを発信していくブログです。

Productチームがドメイン知識を得るため始めた「biz勉強会」

はじめに

この記事は、エモーションテックアドベントカレンダー14日目の記事になります。

こんにちは エモーションテックでPdMをしている “みねいつ” です。

「今年のアドベントカレンダーはなにを書こう?」 とネタについて毎年悩みますよね。

それと同時に年末の忙しい時期に 「いつ書こう?」 となりますが、 「いまでしょ」 となってVimで執筆しているのが、8時ちょうどの「あずさ5号」の車内でございます。

山梨への出張に行く道中でして、トンネルが続くとネットが不安定だし、車内で社内資料をおおっぴらに広げられるわけでもない事を鑑みると、非常に有意義な時間の使い方であると我ながら感心します。 (もちろん、画面に取り付けるプライバシーフィルターも使っています。)

普段はオフィスにこもっている私がなぜ月曜の朝早くから「あずさ」に乗っているかと申しますと、お客様先で弊社のプロダクトが重大な役割を担う新たなプロジェクトが始まったため、大事なミーティングを行うべく訪問の最中となります。 詳細は申し上げられませんが、僕らProductチームとしても大変重要な取り組みとなるので、

  • お客様担当者であるカスタマーサクセス
  • Productチームの責任者
  • みねいつ

という3名の布陣で、多くの関係者の方々と直接しっかりお話しすべく訪問に至りました。

さて、その様に重要な出張となるわけですが、お客様としっかりお話をするにあたって必要になってくるのが「ドメイン知識」です。 大なり小なり活用の幅は違えど、ドメイン知識が必要のない部署は会社に存在しないのではないでしょうか? (少なくとも弊社はそうです。) 僕が在籍しているProductチームも御多分に洩れず必要となってくるため、今回はProductチームがドメイン知識を得るため始めた「biz勉強会」についてしたためたいと思います。

ドメイン知識

皆さん、自社の「ドメイン知識」身に付けてますか? 「ドメイン知識」とは、言ってしまえば自社が解決しようとしている課題に対する知見や、ご支援する顧客の業界知識や課題は何であるかを理解する事だと言い換えられるでしょう。

Productチームは言わずもがな、プロダクト開発のスペシャリスト集団です。 エンジニアの皆が切磋琢磨しながら、より良きものをお客様やその先にいるエンドユーザーに届けたいと日夜開発業務に勤しんでいるわけです。

故に、ビジネスサイドの誰よりもプロダクトの作りを理解しておりますが、プロダクトは会社が提供しているサービスの一部でしかなく、会社全体で提供している「サービス全体の理解」や「顧客理解」はビジネスサイドの皆さんの方が圧倒的なのは火を見るよりも明らかです。

お客様と直接話しないから、そりゃそうだろうと。 だからといってProductチームに「ドメイン知識」が不要かと問われれば、もちろんそんなことはあり得ません。 事業や顧客をより深く理解することで、より良き機能やプロダクトをお客様に届けることができます。 しかし、一言で「ドメイン知識」と言っても、一朝一夕で得られるほど簡単なことではないことは皆さんが一番よくお分かりかと思います。

どの様な会社でも提供されているサービスの事業領域や課題は異なり、それぞれの「ドメイン知識」を身につける難しさがあると思いますが、弊社がサービス提供している「Customer Experience Management (CXM : 顧客体験マネジメント)」という領域は殊更「ドメイン知識」をつけるのが難しいのではないかと僕は感じています。

エモーションテックの事業領域

CXM : 顧客体験マネジメント

回り道になってしまいますが、ドメイン知識を得ていくための活動について話す前に、エモーションテックのサービスとして重要な部分のお話をしたいと思います。

そもそもの「CX (顧客体験)」とはなんでしょうか? 我々は普段から多くの「CX」と密接に繋がっています。 もはや「CX」と関わらない方が難しいと言えるでしょう。

出勤する時の電車での体験、電車内で聴くサブスクのミュージックアプリの体験、ランチに同僚と入ったお店の体験。

色んな方々が考えた「体験」を「顧客」として日々享受しておりますが、これこそが「CX (顧客体験)」です。 皆さんは色んなサービスを利用したときに、こんなことを思うことはないでしょうか?

「 あそこのお店の料理、味は美味しいし安いから食べにいくんだけど、もうちょっと店内を綺麗にした方がいいよなぁ」 「なんでこのサービスって、こんなめんどくさいことさせるんだろう?サービス自体はいいのにこれじゃもったいないなぁ」

わかります。 わかりますよ。

皆さん身近の具体的な店舗やサービスが思い浮かんだのではないでしょうか?

その顧客体験の善きところは維持・伸長し、正すべきところを改善していくことで顧客・企業・従業員にとってより良いサイクルを作っていこうというのがまさしくCXM(顧客体験マネジメント)となります。

CXMってどうやるの

ここまでお読みになった皆様は一様に「CXMってどうやるの?」と思われたのではないでしょうか? ここが「ドメイン知識」を得ることの難しさと直結していると思いますが、臆面もなく言ってしまえば...

正解はありません

ご想像ください。 僕は先ほど以下の様にCXの例を挙げました。

出勤する時の電車のCX、電車内で聴くサブスクのミュージックアプリのCX、ランチに同僚と入ったお店のCX。

これらの事業は全て業種・業態が異なるものであり、そこに携わる人や部署、利用するユーザや規模とその価値の提供方法、どれをとっても異なる可能性があります。 説明に時間がかかりそうで埒があかないのでジャンルを絞るとしましょう。

飲食店だけでご想像いただいたとしても、立地やターゲット層、ジャンルが違うことで変わるものがいくらでもあると思います。 例えば大雑把に考えても以下の点があげられるのではないでしょうか?

  • 営業時間帯
    • ランチはやってる?ディナーだけ?
    • 休店日はいつ?
  • オーダー
    • 店員さんに注文?それとも食券?
    • タッチパネルでもない?自分のスマホQRコード読み取るの?
  • 料理
    • 美味しい?
    • ボリュームは?
    • 品数は?
  • 支払い
    • QRコード決済いける?
    • クレジットカードは?
    • え、現金のみ!?

ざっと考えただけでこれらの違いがあるので、若者とご年配とターゲットが異なるお店であれば顧客体験は全く別のものになる可能性がありますよね。 若者向けにスマホからQRで読み込んでもらって、ボリュームがあるご飯を出して、QRコード決済を可能にして繁盛したからといって、同じスキームでご年配向けの雰囲気に合わせたお店を作ったからといって繁盛するでしょうか? ファンを増やすためにはまずそのお店をよく知り、そのお店にいらっしゃるお客様の事もよく知るということが何よりも重要です。

エモーションテックが提供しているご支援は業種・業態を選びません。 飲食であろうが、不動産であろうが、アプリであろうが、はたまた工場であろうが。 同じ業種・業態でもCXが異なるとなれば、弊社のお客様が何を行うと課題が解決できるか、何をすればファンが増えていくのかは千差万別です。

だからこそお客様をよく知り、弊社としてどの様に課題解決のご支援をしていくかという「ドメイン知識」は複雑なものになっていきます。

Productチームにドメイン知識を

さぁ、本題です。 ここまで読んでお分かりの通り相当難しい問題だとしても、僕らはやらなければならない。 では、どうするか...

...わからない。 わからないよね。 もう、聞くか? うん、聞こう。 誰に? 誰だろ?

金脈は社内にある

故に、ビジネスサイドの誰よりもプロダクトの作りを理解しておりますが、プロダクトは会社が提供しているサービスの一部でしかなく、会社全体で提供している「サービス全体の理解」や「顧客理解」はビジネスサイドの皆さんの方が圧倒的なのは火を見るよりも明らかです。

答え、わりと早い段階で書いてましたわ。

という事で、ここまで大層な事を書いてしまったかもしれませんが、ドメイン知識を得るための活動としてシンプルに「ビジネスサイドの事を知る勉強会 (通称:biz勉強会)」を主催して、他部署の方々を呼んで知識をご教示いただくことにしました。

CXMに正解が無い以上、ドメイン知識を得るためには社内のコンサルタントやカスタマーサクセスといったビジネスサイドの皆さんが普段からどの様なお客様と接し、どの様な取り組みでどの様に価値提供しているのかを知ること。 過去にどの様な案件があり、どの様にご支援してきたかを知ることでプロダクトに如何にして取り込んでいくのかを考えることができます。

もちろん新入社員の皆さんには、入社前や入社時からどの様な価値をご提供しているのかや、各部署が何を行っているのかのご説明はしていますが、先ほどCXMという難しさについてご案内した通りそれだけで十分であろうはずがありません。 日々アップデートしているご支援内容の詳細やお客様の直近の課題を知ることに意味があります。

実は僕もPdMをする以前はカスタマーサクセスをやっていたので、僕が社内資料や記録を活用してお話しすることも考えたのですが、テーマを設けてエンジニアの皆で実際のお客様体験をしてもらったり、実際にどんな点が大変だったかを直接コンサルタント・カスタマーサクセスから見聞きする方が記憶に残ると思い、基本的にはゲストを読んで話をしてもらう形式で勉強会を行なっています。

過去開催内容

ここで、これまで過去に開催した勉強会の内容と参加したエンジニアの感想をご紹介します。

「プロダクトユーザーのペインポイントをドッグフーディングしよう」

ユーザーにとって良いものを作っているつもりであっても、ユーザーが実際に利用し始めたことで詰まってしまっているポイントを発見することがあります。 改善の仕様を検討して直すことはできますが、ユーザーが何に苦しんでいるのか、実際のデータと環境を用意してエンジニア自身に追体験してもらうことで、言語化や表現が難しいけど解決しなければいけないペインポイントを理解することができました。

参加エンジニアの感想 * こんな使いづらいものを一生懸命作ってしまったのか * これは確かにしんどいので、早く直さなければいけない * 処理が速いのは良い点 * 神回


「CXを考えるワークショップ」

ドメイン知識を得ることの難しさとなっているCXという考え方。 それはお客様においても同様であり、理解しづらいCXの考え方をカードを使ったワークショップで体系的に学ぶことによって、楽しみながらもCXに関する知識をつけることを目指しました。 このワークショップは2名のカスタマーサクセス担当が独自に考えてカードも作成し、実際にお客様でも活用されているものです。

参加エンジニアの感想 * 面白かったけどCXむずい * これはお客様も大変だけど、カスタマーサクセスの皆さんも大変 * CXを難しく捉えすぎていたことも分かったが、改めてCXMの難しさを認識した * いつも通り神回

ドメイン知識に終わりはない

自分で言うのもなんですが、ゲストで来て話してくれる皆が素晴らしいので毎回「神回」と言ってくれて嬉しい反面、主催する身としては「次はどんなテーマで誰に話して貰おうかな?」「神回が続きすぎて、次がそうじゃなかったら参加減っちゃうかな?」と次回開催時のプレッシャーがキツいです笑

不定期での開催にはなりますが、今後もより良いプロダクトをお客様やお客様のご支援で活用してくれている会社の皆に届けていけるよう、継続して開催していきたい思っています。

さぁ、エモーションテックにジョインしよう

弊社のドメイン知識を得るのは確かに簡単ではないけど、「CX (顧客体験)」がない事業って無いんじゃないですかね? 言ってしまえば僕らの作っているプロダクトはどんな事業にも貢献できるわけで、この先何百年経っても「CX (顧客体験)」を疎かにしていい事なんてないと思うんです。 時代は変われど、変わらない価値がここにはあるのです。(どやぁ)

という事で、そんな魅力しかないエモーションテックへのご応募お待ちしております。 思い立ったが吉日、下記のリンクからご応募お待ちしておりますー。

僕らと一緒に、変わらない価値で世界を変えようぜ (どやぁどやぁ)

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